総蛋白( TP )
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清6.4~8.3Biuret法日立7170
  • 血清中に含まれる蛋白質の総称です。
  • 日常の初期診療及び検診項目の基本項目の1つです。
  • アルブミンや免疫グロブリンの増減をきたす病態疾患の推測
    また、それら疾患の経過観察として検査されています。
  • 異常値を呈する主な疾患
    -高値-
    脱水症状・慢性感染症・膠原病・慢性肝炎・多発性骨髄腫 等
    -低値-
    栄養不良・熱傷・ネフローゼ・出血・急性肝炎・肝硬変 等
アルブミン( Alb )
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清3.5~5.5Biuret法日立7170
  • 血清中に含まれる蛋白の1つです。
  • 日常の初期診療及び検診項目の基本項目の1つです。
  • アルブミンは肝臓で合成される蛋白質で、その役割は膠質浸透圧の保持や各種の物質と結合しそれらの運搬に関わっています。
  • 日常診療では、アルブミンの量から一般状態を判断します。
  • 異常値を呈する主な疾患
    -高値-
    脱水症状 等
    -低値-
    栄養不良・熱傷・ネフローゼ・出血・急性肝炎・肝硬変 等
A/G比
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清1.25~1.90Biuret法日立7170
  • アルブミン・グロブリン比と言います。
  • 日常の初期診療及び検診項目の基本項目の1つです。
  • 検査では、総蛋白とアルブミンを測定し、それらの数値をもって計算により結果を算出しています。
    《 アルブミン/(総蛋白-アルブミン)=A/G》
  • A/G比は、基準値下限を下回る結果が出た場合に重要であり1.90以上の場合、臨床的な意義は低いとされています。
  • 異常値を呈する主な疾患
    -低値-
    栄養不良・熱傷・ネフローゼ・出血・急性肝炎・肝硬変 等
クンケル混濁試験(ZTT)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清4.0~12.0比色法日立7170
  • 膠質反応の1つです。
  • 血清に種々の蛋白変性試薬を加え、混濁や沈殿の程度を測定するもので、物理的な詳細は解明されていませんが、主としてアルブミンの減少や、グロブリンの増加を反映しています。
  • 膠質反応は肝障害における血漿蛋白の量及び質的異常を推測する手段として、現在広く検査されています。
  • 異常値を呈する主な疾患
    各種肝疾患・多発性骨髄腫・高脂血症・膠原病・慢性感染症 等
AST(GOT)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清40以下UVレート法日立7170
  • 代表的なアミノ基転位酵素の1つで、L-アスパラギン酸と2-オキソグルタール酸をオキサロ酢酸とL-グルタミン酸に変換する酵素です。
  • ASTを多量に含んでいる臓器または組織が何らかの原因で傷害されると血中の活性値が上昇します。
  • 臨床的に対象となる臓器は、主に「肝臓」「心臓」「骨」でありこれらの臓器の傷害の程度を推測するのに検査されています。
  • 異常値を呈する主な疾患
    肝・胆道系疾患・筋疾患・心筋梗塞・溶血性貧血 等
ALT(GPT)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清44以下UVレート法日立7170
  • 代表的なアミノ基転位酵素の1つで、L-アラニンと2-オキソグルタール酸をピルビン酸とL-グルタミン酸に変換する酵素です。
  • ASTは臓器特異性が高く、「肝臓」「腎臓」に多く含まれておりこれらの臓器の傷害の程度を推測するのに検査されています。
  • 異常値を呈する主な疾患
    各種の肝疾患
γ-GTP
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清350以下UVレート法日立7170
  • γグルタミルペプチドを加水分解する酵素です。
  • γ-GTPは胆管系酵素とも呼ばれ、肝内外の閉塞時に関しては最も特異性の高い酵素であり、また、アルコールとの関係が深くアルコール性肝障害に際しても鋭敏に反応します。
  • 異常値を呈する主な疾患
    肝・胆道系疾患・アルコール性肝障害・慢性膵炎 等。
ALP(アルカリ性フォスファターゼ)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清350以下UVレート法日立7170
  • 加水分解酵素の1つで、リン酸モノエステルを加水分解する際、アルカリ側で触媒活性を示します。
  • ALPは主に肝・胆道系疾患が疑われる場合に、AST,ALTなどと組み合わせて検査を行います。
  • 異常値を呈する主な疾患
    各種肝疾患・胆道系疾患・クル病・甲状腺機能亢進症・骨疾患Paget病・腎臓癌 等。
LDH(乳酸脱水素酵素)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清180~460UVレート法日立7170
  • 解糖系に関わる酵素で、生体のあらゆる場所に存在しています。
  • LDHの上昇により疾患の程度や広がりは推測できますが、単独で障害された臓器を推測するのは困難です。したがって、他の項目と組み合わせたり、LDHアイソザイムを検査するなどして、障害された臓器とその程度を調べます。
  • 異常値を呈する主な疾患
    急性心筋梗塞・肺梗塞・悪性腫瘍・血液疾患・肝疾患 等
B型肝炎ウイルス(HBsAg)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清陰性TR-FIA法LPIA-A700
  • ヒトB型肝炎ウイルスの外殻蛋白を示します。オーストラリア原住民の血清中より発見されたことから、オーストラリア抗原とも呼ばれています。
  • 血中にHBsAgが証明されるということは、現在、B型肝炎ウイルスに感染していることを示します。
C型肝炎ウイルス(HCV)
検査の材料基準値検査の方法分析の手段
血清陰性EIA法エルジアF300
  • C型肝炎ウイルス抗原に対する抗体を測定しています。
    HCVの全容は未だ明らかにされていませんが、核酸はRNAでありおよそ10キロベース前後のプラス鎖RNAであろうと推測されています。
  • HCVは抗体力価の持続が強いため、陽性となった場合、抗原検査や核酸検査などを実施して、感染の可能性を探ります。
    検査の詳細は、「C型肝炎ウイルス検査の詳細」を参照して下さい。